1993年12月12日(ぼちぼちクラブ結成日)
精神科受診…入院体験者がかかえる、すさまじいまでの孤独感がある。
それは、体験者が口にしなければ、周囲には伝わらない。
哀れまれるか、疎んじられるか、露骨に「あっち行け」と追い出されるかの道しかない。
私たちは、「この人生の主人公は私です。」と言い、自分の納得のできる歩みを、精神病の長いトンネルをくぐり抜けてきた者として、私たちの手で探し出していきたいと心の底から思っている。
私たちの言葉はなかなか信用されなかったりもする。
症状の波も抱えている。
それでも、1人の人間として生きたい。
その為に、私たち自身を縛りつけている差別や偏見を断ち切っていこう。
私たちが自分らしく生きる事で社会を変えていこう。
仲間はずれや地域からの追い出しや精神病院での人権侵害は、これ以上許したくない。
今以上、傷つく仲間が出ることを、私たちのネットワークでくい止め、生きていく勇気の出る場・ほっと安心感の持てる場として、私たち患者会の連絡会はあり続けたい。
経済基盤の安定・信頼できる医療・病気を隠さずにすむ職場・ほっと安らぐ居場所をつくっていく為の確かな1歩を踏み出したい。
まだ、社会に対して声をあげられる環境は整備されていない。
それでも、私たちの仲間の思いや声は、どんどんと私たちのもとに寄せられている。
そんな私たちの意志をあらわしていける企画をたてたり、相談活動を行える事務所(たまり場)が欲しい。
日本では、精神病にかかった者が人間らしく生きる事が認められていない。
だからこそ、言葉を出したい仲間の声がふくらんでいる。
動ける為の交通費も欲しい。
当たり前に地域で暮らせる状況づくりに向ける私たちの願いは切実だから、1人でも多くの仲間や賛同人が増え現実が変わっていくようにしたい。
精神症状は十人十色。
そんな世界を遠くから見守り、おつきあいできる人間関係を生み出していきたい。
政党や宗教から独立した私たちの歩みを世間全体が納得するまで、力を合わせて目標に向けて私たちのマイペースで歩み続けていきたい。